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“織り人”の仕事場を訪ねて~ネパールの糸から織りなすもの~A weaver, Ms.Harue Nishikawa. With the thread from Nepal.

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Selecting up the thread, dyeing, then weaving toward cloth. All of processes done by hand. People would feel its value clearly when the product was delivered.
She produces Kimono-Obi, stall, card case, and book cover by the cloth which she weaved, and sometimes supplying the cloth to the other producer, too.

 

「実は、私も“織り人“なんです」とFacebookでメッセージをくださったのが、西川はるえさんと繋がるきっかけでした。とあるイベントでたまたまお話する機会のあった彼女が、ヨコスカ織り人メンバーである私に送ってきたメッセージ。私は今まで”織ること“を職業とする方と出会ったことがなかったので、大変興味がわき、今回取材をさせていただきました。

 

西川はるえさんは自宅で布を織り、着物の帯やストール、名刺入れ、ブックカバーや敷布を制作し、販売を行っています。また、アパレルや雑貨を作られる方への布を制作することもあるそうです。

 

ブックカバーと名刺入れ。

 

高校三年生で進路が即決できず、美大のグラフィック系の学部に進学したという西川さん。ものづくりや写真、版画等に興味があったそうですが、一年生の時に取った染織の授業で、「こちらの方が自分に向いているのではないか」と思うようになったそうです。その後大学は中退し、テキスタイルを学ぶために専門学校に入学し、布をつくることを学びました。

 

その後沖縄の工房で修業をした西川さん。その工房は糸の原材料づくりから、布に仕上げるまでの全ての工程を行うところだったそうです。5年間の修業を経て2002年に独立。今ほどSNS等も盛んでなかった当時、自分でホームページを作成し、そこで自身の作品や、自身が使用する珍しい糸等も販売をしていたとのこと。神奈川出身だった西川さんは、2006年に横須賀市に引っ越してきて、そこからは浦賀にある自宅を工房として、染織を続けています。

 

布は縦と横(経糸と緯糸)の糸から織られていきます。西川さんが使うのはイラクサやヘンプ糸。沖縄での修行前に旅をしたネパールで糸と出会ったそう。今もネパールから糸を仕入れ、それを染める作業も西川さんは行います。

 

天然の染料で染めた糸を干しています。

 

機械織りであれば、均一に、大量に織り上げることができます。手で織ることの意義が、西川さんの「織り」には込められています。糸の太さもすべて均一ではなく繊細で、作業場には加湿器があり、湿度の管理をしながら作業をするそうです。織る作業を少し見させてもらいましたが、それは本当に細かく、丁寧な仕事です。

 

 

西川さんの織った着物の帯。

 

出来上がったものは、作品であるかもしれませんが、商品でもあります。オリジナルでありながら、使い手の、買い手の意見を聞き、より良いものを追求しています。実は私もオーダーさせてもらいましたが、「このような感じでいかがでしょうか」と途中で写真を送ってくださり、確認をしてくださいました。大量生産のできる時代に、糸を選んで、染めて、自分の手で布を織り、作品にしていく。その全ての工程を経て、私たち買い手の元へと届く。そこにある確かな価値を、私は感じています。職人であり、“織”人である西川さんの織りなす作品は、西川さんのHPや、都内や葉山のセレクトショップ、呉服店などで見ることができます。地元・横須賀ではまだ定期的に取り扱いのあるお店がないので、よいお店があったら嬉しい、とのことでした。また、平成29年5月27日〜28日に横浜の三渓園にて開催される「日本の夏じたく展」にて西川さんの作品も展示されます。皆様、是非足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

INFO

Textile COCOON 西川はるえ

HP: http://textile-cocoon.com

FB: https://www.facebook.com/TextileCOCOON/

E-mail: info@textile-cocoon.com

●展示会情報

日本の夏じたく 2017

会場:三溪園/鶴翔閣・横笛庵・白雲邸

会期:2017年5月27日(土)~28日(日)
https://n-natsu-s.jimdo.com