yokosuka_rogo

サーフィンに魅了された人たちの工房は、古き里山にありました The studio of people who were fascinated by surfing was in old Satoyama

 |  | 

 

While mass-produced boards shaped automatically by computer has 70% of the market, Takada's work is custom made to suit each person's way of riding, habit, age, physique etc.
Asking why he is doing this job, "When playing sports in English you will use the word" play ", but surfing is "Go" and "With".So, he thinks it seem surfing is the life itself.Once you start it, you cannot go anywhere else". He said with smile.

 

三浦半島中西部の丘陵地に、里山の風景が今も残っているのを知っていますか?
隠れ里と呼びたくなるような日本のふるさとのたたずまいを今も残す「子安の里」。近代的な建物や新しい住宅が並ぶ国際湘南村から一本入ったところにある旧道は深い木々に囲まれ、傾斜地の畑や屋敷林などが広がります。
この地に溶け込むかのようにひっそりと立ち並ぶいくつもの小屋。実はこの一つひとつが、サーフィン関連の工房です。今回は、ここで15年以上サーフボードをつくり続けている高田義三さんの工房を訪ねました。

 

発泡材に命が吹き込まれ、世界に一つだけの板が誕生

 

熟練の作業で丹念に仕上げていきます

 

コンピューターでオートマティックに形を削り出す量産のボードが市場の7、8割を占める中、高田さんが手がけるのは一人ひとりの乗り方や癖、年齢、体格などに合わせてつくるカスタムのサーフボード。
ボードの性能を左右するといわれる削り出し工程を専門とするシェイパーとして湘南エリアの約20店舗から注文を受けています。

 

 

削り出し後に樹脂とガラスクロスでコーティングしたサーフボード。樹脂に色をつけて味のある風合いに

 

歴史を刻む工房内。これまで手がけたサーフボードは7000本以上になるそう

 

サーフィンブームの学生時代を経て、シェイパーに

 

15年前、もともとサーフボード工場だった建物を修繕して工房に

 

高田さんの学生時代は、『ビッグ・ウェンズデー(※)』という映画がヒットした第2期サーフィンブームのころ。先輩に連れられて横浜から湘南の海に通っていました。
20代はプロショップでアルバイトをしながら卸や製造のノウハウを学び、良質の波を求めて国内外の海に出かける日々。アマチュアの大会で好成績を収めながら、次第にボードづくりにも関心を深めるようになったそう。
横須賀市に移り住んだのは30歳のころ。芦名にある店を間借りして製造を請け負うように。そして15年ほど前、そのときに出会った仲間とこの地に工房を構えました。
「自然が豊かで農家や漁師、造園業を営む人が多いんですよ。地域に根ざした生活があっていいところ」と子安を選んだ理由を語ります。
ウェットスーツやボードのリペアなどサーフィン関連の職人が隣接して小屋をかまえ、今では工房の数も7つに。

 

 

「サーフィンの素晴らしさは手軽さと自分の力でできるところですね」

 

なぜこの仕事をしているのかとたずねると、「英語でスポーツをするときは『play』という単語を使うでしょう。でもサーフィンは『go』や『with』なんです。それはサーフィンが人生そのものだからだと思います。一度始めてしまったら、ほかにいきようがないんですよ」と笑います。

 

月を見て海を感じ、海を見て天気を読む。このことは高田さんが何十年も当たり前のようにしてきたこと。「最近は波情報をネットで得る人が増えているけど、自分の目で見て感じてほしい」と、自然を肌で感じることの大切さを話します。
「波は地球の中で風が吹いて立つし、その風を起こすのは太陽や月の引力など宇宙のすべて。そうやって追求していくことも楽しい。病気をして今はサーフィンを休んでいますが、またいつかやりたいですね」
サーファーやシェイパーなどサーフィンを通して出会うたくさんの人たちから影響を受け、つくることの簡単さと難しさの両面を知っていったそう。自身のサーフィンの経験も生かされ、「ボードづくりはまさにフィールドワーク」と高田さん。
子安の里に息づく、ベテランシェイパーの尽きることのない創意の源泉は「自然」と「人」にあったようです。

プロフィール

高田義三(たかだ よしみ)さん
443 Surf Boards(横須賀市子安)代表
1964年生まれ、静岡県御殿場市出身、横浜市在住。
※「ビッグ・ウェンズデー」」(Big Wednesday)は1978年に制作されたアメリカ合衆国のサーフィン映画