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三浦野菜 髙梨農場のこだわり ~Selected crops for your meals, Takanashi Farm~

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冬の三浦。
にんじん、ねぎ、ピーマン…みんなが知っているような定番の野菜から、九条ネギ、ビーツ、コリアンダーといった、なかなか手に入らなそうな作物まで、色とりどりの野菜が並ぶ、髙梨農場さんの直売所。

落ち着く雰囲気の店内。ひっきりなしにお客さんが訪れていました。

 

なかでもひときわ大きな存在感を放つのは、そう。三浦半島民なら一度は口にしたことのある、三浦大根。はちきれんばかりにたっぷりと栄養をたくわえ、真っ白でつやつやの肌をみせるように、堂々と店頭に並んでいます。

 

真っ白でつやつやの肌に、たっぷりと栄養をたくわえた、三浦大根。

 

その横には、フレッシュな緑色があたまを染める青首大根が、小ぶりながら三浦野菜のエースのような風格を漂わせつつ、ひとまわりもふたまわりも大きな三浦大根の横に、そのからだを並べています。

 

さて、三浦大根と青首大根。そういえばどうして三浦には、大根が二種類あるのでしょうか。
ふとしたそんな疑問に、髙梨農場の髙梨雅人さんがこたえてくださいました。

 

『三浦大根を三浦のマグロと一緒に煮込んだ時の、あの独特の苦みはやっぱり、三浦人のソウルフードみたいなものですね。』
メガネの奥で懐かしそうな目をしながら、髙梨さんはそう話します。

 

三浦大根は1841年にすでに生産がされていたとの記録が残っているほど、その歴史は古いようです。大正14年に東京市場に出荷され、『三浦ダイコン』の名前が付けられた三浦特産の大根は、三浦市の「高円坊」という地域で栽培されていた「高円坊系」という在来種に、「練馬」と呼ばれる東京で栽培されていた種類を交配してつくられたもの。三浦特産の冬大根として、永く親しまれていました。

 

一方で青首大根が三浦で栽培されはじめたのは、昭和54年から。実はこの年の秋、ある出来事が三浦の大根栽培に大きな変化をもたらしました。

 

昭和54年10月19日。
猛烈な台風が三浦の畑を襲い、そのとき畑の中で育っていた三浦大根は壊滅的な被害を受けました。大根の栽培を続けるにも、三浦大根はとてもデリケート。台風で荒れてしまった畑でまた育てられるようにと、当時まかれた品種が、ほかでもない『青首大根』だったのです。

 

当時青首大根が三浦の地で育てはじめられたのと同じころ、日本社会にも変化がおこっていました。
畑によって育ち具合が若干異なる三浦大根よりも、その育てやすさから可能になった定時定量の供給と、持ち前のすっきりとしたかたちの青首大根。
段ボールに詰めてフォークリフトで運び、全国に大量出荷していく。そんな物流の進化や経済の発展とあいまって、青首ダイコンは取引先に気に入られていきます。

 

また、大根を消費する一般家庭では核家族化が進み、大きな三浦大根の消費も減っていきました。現在では三浦で育てられているうち、99%が青首大根、残りの1%が三浦大根と、三浦の大根は時代とともに変化していきました。

 

中央の真ん丸の大根は、聖護院大根。

 

「最近は、世の中の『うまい』という感覚が変わりつつある。」
最近は「甘い」ものだけが「うまさ」だと考えられてしまっているが、「甘い」それだけがうまさじゃない。それに、多少見ばえが悪くてもおいしい野菜はたくさんあるし、大根も種類や季節によっておいしさがちがう。
髙梨さんの言葉は、1985年に就農されて以来、約30年の農業経験から出されたことばのように感じます。
だから、家庭でそのおいしさを使い分けられるようにと、髙梨さんに育てられた数多くの品種が、直売所にはところ狭しと並びます。

 

紅色の根菜が種類ごとに並ぶ。どんな味がするのか、気になります。

 

かつて時代の波にさらされた三浦大根。いまではスーパーの棚に並ぶことはまれになりました。けれど、髙梨農場の直売所では自慢の野菜。少し小ぶりなものから、うんと大きなもの、はたまた、めずらしく二股になったものまで。

 

毎日の「うまい」を求めたお客さんが、直売所にはひっきりなしにやってきます。
色とりどりでさまざまな大きさの野菜を、その日の食卓にと楽しそうに考えるお客さんの姿は、まるでお小遣いをもって駄菓子屋にきた子どものような、ワクワクした雰囲気だと、髙梨さんは嬉しそうに語ってくれました。

 

髙梨農場 髙梨雅人さん

 

『お客さんが毎日来るとやっぱり、張り合いがあるっていうかね』。三浦の畑に、あたたかな陽射しが降り注ぐ日曜日、髙梨さんは笑顔でそう話してくれました。

 

"That Miura-Radish's unique bitterness, that had been cooked and tasted with Misaki-Tuna, is like Miura local people's soul food.
Even if the share became only 1% of Radish market... "

 

Mr. Takashi talks about it, with nostalgic atmosphere eyes, in the back of his glasses.
Recently, only "sweetness" taste is thought to be good, but it’s not only the one. It is just one factor of taste.
A lot of varieties of vegetables are at storage in his shop, because he wants people try to taste each deliciousness properly at home.

 

INFO

野菜直売髙梨農場
HP:http://www2.odn.ne.jp/takanashifarm/
定休日:水曜日
開店:10時頃~
※開店情報はホームページをご確認ください