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「うちの野菜、たぁんとお食べ」

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葉山町上山口地区のくねくね道を登り、山裾のゆるいカーブをいくつか越えるとチラリと見える白い軽トラ。そこが今日めざす野菜直売所です。

 

手塩にかけ育てられた旬野菜が、トラックの荷台にきれいに並んでいます。車のわきの椅子に座っているのが、これら旬野菜を育てている大串木綿子さん。近づく私に、手を振って笑いかけてくれます。うれしい、こちらも笑顔でお返し。

 

ここの直売所は週末と祝日だけ開店します。でも野菜が獲れなかった日にお店は開かない。電話もない、サイトなんてもちろんない。だから来てみないとお店がやっているかどうかわからない。いつもドキドキです。

「ヨカッタ、今日はやってる!」って安堵と、ひさしぶりに見る大串さんの笑顔。そりゃあ筆者も笑顔になるわけですよ。

近くには葉山の棚田。

赤がまぶしいトマトやおおきなナス、白ゴーヤ、ししとう、玉ねぎなどなど。獲れたての旬野菜たちはほんとうに美味しそう。

スーパーのような種類の豊富さはないけれど、個性的なラインナップがある。そしてどれもがみずみずしい。野菜本来の色彩感を感じます。

 

「今日はどれにしようかな」と荷台の野菜たちを見つめていると、大串さんがそれぞれの野菜の美味しい食べ方を教えてくれます。

 

「これは朝獲れだからね、生のまま酢みそか辛子みそでたべると一番おいしいわよ」とか、「こっちは蒸して胡麻和えがいいわね、甘いわよ~」とか。野菜を育てたご本人直伝のおすすめの食べ方を教わります。

「陽をうけてかがやく旬野菜たち」

お話しを聞いているうちに、だんだんと今晩の献立がイメージできてくる。うんうん美味しそう、助かるわぁ。

 

旬の野菜のお話しやオススメの食べ方、または世間話。そんな大串さんとの会話を楽しみにここに通ってくるお客さんは多いのです。筆者もそのひとり。

 

このごろの産直の売店やマーケットでは、作った人の名前や、ときには顔写真まで載っているラベルを見かけることが多くなりましたね。作る側と食べる側との距離が近くなると親近感も生まれます。

 

その点ここの大串さんの直売所の場合は、作った本人と話せちゃうから親近感ハンパない。

 

教えてくれた食べ方やお話しした言葉を調理中に思い起こしたり、育てあげた大串さんの姿を思い浮かべながら野菜をあじわったり。

 

食べ物をいただく、おいしくいただく。

作り手が見えることで、普段なんとな~く口にしている「いただきます」の感謝の気持ちが、いつもより鮮明になったりする。

そう、旬の獲れたての野菜と一緒に、作り手と触れあう楽しみや、よりいっそうのいただくことへのありがたみも得られちゃうのがここの直売所。内緒にしておきたい気持ちもあったけど、ほんとステキなトコなのでやはりみなさんにも知ってもらいたいなと、今回取材をお願いしました。

近隣の方々との井戸端会議的な場所にもなっている軽トラ直売所。大串さんご夫婦。

「来てもらっても野菜がない時もあるからねぇ、なんか申し訳ないわぁ。でも面白そうだから書いてもらおうかしら、ふふ。私もたくさんの人とお話ししたいし、うちの野菜食べてもらいたいわ。」と大串さん。

 

読者に伝えたいことあります?という問いに、「うちの野菜、たぁんとお食べ」と笑いながら答えてくれました。

INFO

大串さんちの直売所

住所 / 三浦郡葉山町上山口 棚田付近

営業時間 / 
野菜が獲れた日曜日9:00-14:00頃

電話 / 無し

ウェブサイト / 無し