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ファミリーホーム~ある家族のカタチ~

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横須賀に暮らす、ある「家族」の話。

「横須賀が受け入れてくれた。だからここで子どもたちを育てている。」

 

そう語るのはNPO法人CROP.-minori-の理事長であり、横須賀市秋谷にあるファミリーホームを運営する中山すみ子さんだ。

ファミリーホームとは、虐待や様々な事情により家族と暮らすことの難しい子どもたちを受け入れ養育する場である。横須賀市には現在2か所のファミリーホームがあり、その一つが中山さんの運営するCROP HOUSEである。

 

中山さんは児童福祉に長く携わる中でファミリーホームの必要性を感じ、自ら始めることにした。しかし東京や神奈川県内ではホームを作る場所がなかなか見つからなかった。近隣住民から反対されることが多かったのだ。

 

そんな時偶然出会ったのが横須賀の大楠地区の人たち。事情を話すと、「子どもたちが困っているのに放っておけない」と理解を示してくれた。その後、横須賀市児童相談所や近隣住民とのやり取りを経て、2011年8月、ファミリーホームCROP HOUSEは大楠地区秋谷に誕生した。

 

 

「子どもたちを受け入れてくれる地域の人たちがいる」 

CROP HOUSEで暮らしているのは、元々横須賀で生活していた横須賀の家庭の子どもたちだ。ここではあえてそれぞれの子の具体的な背景は書かない。ただ、みんな、しなくてもいい辛い思いをしてきているのは確かである。

 

CROP HOUSEの子どもたちが学校や幼稚園に通い始めると地域との交流も増えた。

 

「最近も、『必要なものは俺が用意するからサッカークラブに入るといいよ!』と、近所の人が誘ってくれた。クラブの保護者たちもCROP HOUSEの子どもたちを気にかけてくれている。ホームと子どもたちを受け入れてくれる地域の人たち、横須賀の人たちには本当に感謝している。」

 

中山さんは横須賀の人たちの温かさを実感する日々だという。

外遊びやお絵描きをたのしむ子どもたちの様子

子どもたちの育つ横須賀の、これからを想う。

「週末、一緒に遊んだり、子どもを家に泊めてくれたりなど、周囲の大人たちが無理のない範囲で、親と暮らすことのできない子どもたちに寄り添ってくれたらと思う。また、このホームでは、実子を育てる中で疲れてしまった人たちの相談にものれるようにしていきたい。」

 

横須賀で子どもを育てられることが幸せ――誰もがそう思える環境作りに中山さんは寄与したいという。

 

すべての親が子どもを無条件で愛し、大切にできるわけではない。自分の子どもであっても接し方のわからない親がいるのも現実である。

 

今ではスタッフに加え、地域の人や学校の先生など多くの人がCROP HOUSEの子どもたちを見守ってくれている。そうした地域や社会の力を感じた中山さんは、今後、家庭的養護の場が横須賀で広がることを願っている。

INFO

CROP HOUSE

HP:特定非営利活動法人CROP.
-minori-
http://www.cropminori.com/